エコを考える、有機農業を考える、豊後大野市を紹介するイベントでTOFUさんの出張カフェに
何度かお邪魔しました。
「センスがあるってこういうことだよなあ・・・」と思わせる素敵な空間をいつもさりげなく作られています。
メニューは地元豊後大野市の食材を生かしたベジタブルカレーやフォー。
スパイスの調合が洗練されているチャイ。自家焙煎の有機コーヒー。
野菜は有機のもの。旬の地元のものを大事に使って調理されます。調味料は丁寧にきちんとつくられたもの。砂糖はてんさい糖やきび砂糖など。
てとても美味しい。盛り付けも綺麗。
季節のものを生かした加工品も製造・販売されています。
なお且つ、アレルギーで悩んでいる食養生中の人も安心して食べられる食事を求められても「分かって」対応して頂けます。
カフェで麻のエプロンをきりりと締めて立ち働いているのは米澤陽子さんと森かおるさんです。
お二人の雰囲気がとても素敵で、魅力があって、いつも「どういう方なんだろう・・・」と興味
津々でした。
TOFUさんという名前を聞いてますます、何の活動をされているのか知りたい!と思うようになりました。
TAO(無為自然)ORGANIC(有機的な)FAMILY(家族)UNION(融合、相互協力によって達成した統一性)
エコ・ビレッジの成立を目指す豊後大野市のお母さんが作ったNPO法人です。
世界的に通じる言葉として「とうふ」の言葉をもらったそうです。
エコビレッジとは何か。
お互いが支え合う社会作りと環境に負荷の少ない暮らし方を追い求める人々が作るコミュニティのことです。
そのために、豊後大野市という土地の魅力を「情報発信すること」交流、交換の場を作る「コミュニティーカフェの運営」を中心に活動されています。
土地の魅力はまず、暮らしている人に向けて発信され始めています。
食物を生産出来る豊かな大地をまず自分たちで味わう「地産地消」。こどもにとっていい食事とは何か
親も生産者も一緒に考えるような「食育」
コミュニティカフェでは地元の有機野菜の販売や食品加工をして農産物の付加価値を高める活動も
されています。
つまり、TOFUさんは豊後大野市の有機農業の農家さんと深く結び付いているのです。
豊後大野市で手を掛けて生産物を作っている農家の皆さんのお話しもよくして下さいます。
原っぱカフェでの出張イベント
昨年の水害にあっても、農産物がすぐに復活した生命力の強いお野菜を作る方。
動物性たんぱくを加えていないカレーでも出汁が出るという人参。
ジンジャ―シロップに使うショウガはひねしょうがの方が薬効が高いこと。
「完熟堆肥」で虫も来ない強くて美しくて美味しい野菜を作る人。
誠実に「無農薬・無化学肥料」で畑を育てて、さらに「無施肥」を試みる人
どこの誰が何を上手に作っているのか、決して大規模農家でないところの農家さんも知っています。
イベントなどでTOFUさんのカフェに行くと、原材料が書かれ黒板にずらりと「~さんのサツマイモ」や「~さんの人参」など出身が紹介されています。
それぞれの農家さんとの繋がりでその人と生産物の魅力を知って加工品を作ることで
また新しい販路の一つにつながるのではないか。という試行錯誤も重ねておられます。
私にも丁寧に説明して下さって、「有機農業」と「農業」そのものの成立の厳しさも課題も改めて考えました。
原っぱカフェでの
メニューです。
説明されている米澤さん
米澤さんはもともと大分の出身ではありません24年前に九州に来られて、その2年後にご主人とともに豊後大野市に移住されて来たそうです。
水は山から引いて、太陽光発電で電気を供給し(今では売電で収入の一つになっているそうです)
お風呂とストーブは薪で。移住されて来て十数年はほとんどの農産物をお米から蕎麦、小麦、野菜も作って
自給率の高い暮らしだったそうです。
若い頃に世界中を旅して、自然環境について本当に危機を感じてそのような生活をされて、また活動を始められたそうです。
エコ・ビレッジはお互いが「支え合う」のであって、決して依存しあうような関係では成立しないのでは、と思います。経済的(物々交換であっても)にも精神的にも自立が求められるのだと想像します。ある種の厳しさもあると思います。でも実際は誰でもある才能や役割を果たせることが本当の幸せにつながるとしたら、とても穏やかに
暮らせる理想郷だと思います。
古代には奥豊後から阿蘇・高千穂を含む広範囲にかけて理想郷があったという説もあるそうです。
それの再現が始まった様です。
全国からいろんな知恵や経験を持つ人が「呼ばれて」来ている息吹を感じる、面白い地域だと思います。
TOFUさんの活動は、私にとって分かりにくい要素は全くありませんでした。
デザートもおいしそう。
コーヒーは自家焙煎のオーガニックです。
アトピーで「解毒」を頑張ろうと安全な食事を求めていた時、外食は出来ませんでした。
TOFUさんのようなお店があったら、もっと必死に治そうと努力しているお子さんもお母さんも一息
付けると思うのです。安全な食事で「美味しくて」「楽しい」
実際、三重町のカフェ「風の家」で予約制ランチを提供されていますが、「やっと、ほっと出来る」
と訪ねて来られる方もいるそうです。
人間が朝出掛けて、夜その足で帰って来られる範囲を十四方里というそうです。天気が変わらない範囲でもあります。その範囲内に衣食住すべてがそろっているのが理想の暮らしだとか。私自身の理想でもあります。
遠くからコストを掛けて引っ張って来なくても、必要なものが傍にある暮らし。必要なものを分けてくれる人が
いる暮らし。たとえようも無い安心感があるのではないかと思います。
何故か昔から私は妙な危機感を持っていて、食料を自分でまかなえることが大事な世の中になるのでは、と
少し焦る気持ちもあります。
自分の住んでいる一四方里は無理でも、大分県での自給率100%を目指す時代がすぐそこに来たのではないかと考えています。
だからこそ、家庭菜園が必要でそれが無理なら街中に住んでいる人も農家と結びついておくことが大切になるかもと思っています。
今度の出張カフェは
オーガニックマーケット!
待ち遠しいです。
TOFUさんの活動テーマの大きなひとつに「ディープエコロジー」があります。
外側と内側の自然を意識して整える・取り戻すことが重要なことだと考えられています。
精神的に安定する、自分で自分を健やかに保てる方法も、一緒に発見して行こうと様々なワークショップや
講演会をされています。一例として具体的にご紹介すると
「オ・ポノポノについて」の講演会
田中優さん講演会「こどもの未来のために今私たちが出来ること」
食育についての講演会 薬膳カレーを味わいながら
講演会「なぜ今有機野菜なのか」 +ランチ提供。
地域作りのパネルディスカッション「豊後大野市は宝の山」
ワークショップ「天然酵素研究会」
先日行われた
天然酵素研究会
無農薬無化学肥料レモンで
作ってみました
相当楽しかった・・・
酵素作りです。
先日参加した「天然酵素研究会」は本当に楽しかったです。
「病気をすると、家の周りにその人が必要な薬草が生えて来る」というインディアンの教えを思い出しました。
日本古来の「発酵」に関する知恵の文化や心にも触れるワークショップでした。そして自立した健康への姿勢、自然環境の体への影響、自然治癒力をもっと信じる方法としても気付きが沢山ありました。
なんという刺激的なワークショップ!
個性豊かな材料で
皆さん作られていました。
研究熱心な米澤さんと森さん。
「いい!」と考えるとすぐに行動されているようです。
笑顔がとてもすてきなんですよ!
私は自分の経験からでしかないですが、病気の一番の原因はやはり「こころ」ではないかと思っています。
アトピーは必ず治るという確信と、「好きなことしかやらない」と決めて動きだした途端、劇的に症状が治まりました。もちろん、食事の助けを借りてですが。
原点の生活に戻るような日々を過ごされて来た米澤さん。
いろいろなことがあったそうですが、ふところ広い温かい人柄です。
森さんも最初に出会った時から穏やかで、わーっと近寄りたくなる感じのかたでした。
ヨガの先生もされています。
おおいたオーガニックマーケットも最終的には、そういう「理想郷」をまずは「おおいた」で作りたい
と思っていたのかもしれないと、お二人の活動を知って改めて考えました。
20年前はまだまだ理解者が少なかったかもしれない活動。
もう時は熟したと思います。